人間はフロンティアを求めてやまない

森林を焼き払って農業用地を作り

地下資源を掘って物やエネルギーを生み出す

人口は膨張し爆発する



開発することは破壊すること

欲望の赴くまま大量消費し

飽食を続け成人病になりながら

環境を汚染する



便利な生活を謳歌しているくせに

地球に優しくなんて無邪気に振る舞うのは

偽善者の誹りを免れない

なんとか生き延びたいだけなのだ



過去に理想を求めてもアルカディアは存在しない

未来に理想を求めてもユートピアは存在しない

だから人間はフロンティアを求めてやまない

GO WEST、そして月へ、宇宙へ



これ以上の成長は一体何のために必要なのか

すでに我々は成人病なのだ

摂取カロリーをコントロールしなければならない

成長ではなく制限こそが必要なのに



人間は宇宙から元素を借りて人体をつくり

大気を水を大地を森林を地下資源を

人生の一定期間だけ借りて

生きているにすぎない



家電製品も自動車も家も土地も金さえも

あなたのものは何一つない

ほんのひとときの借りものにすぎないのだ

借りているものは返すものだ





※松井孝典『宇宙生命、そして「人間圏」』を読んで



※「アバター ジェームズ・キャメロン監督(DVD)」を観て、通ずるメッセージを感じました。





にほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・ポエムへ

人気ブログランキングへ